
タスク管理ツール「Repsona」開発者インタビュー!ガッシー氏に制作の想いを聞いてみた!
こんにちは、エルです!
最近SaaSのことを調べる機会が多くなった関係で、Twitterで見つけたタスク管理ツール「Repsona」を使ってみた記事を、コラムとしてアップしていました。
すると、ありがたいことに開発者であるガッシー氏から反応があり、インタビューを申し込んだところ快諾して頂き、今回のインタビューが実現しました!
Repsonaは、2019年10月1日から正式リリースされた新しいタスク管理ツールです。
既にプレスリリースに記載されているとおり、ガントチャートとカンバン方式でのタスク管理が出来、「”人”を中心」にしている点が大きな特徴になっています。
今回は、ガッシーこと東 孝一(Koichi Higashi)氏に、学生時代の話から会社員時代・Repsonaを作るきっかけや、今後の展望までフリートークの形式でインタビューさせて頂きました!
今回のインタビューが、Repsonaを知るきっかけになれば幸いです!
学生時代~社会人時代
上京のきっかけは音楽活動
ー 京都教育大学を卒業されていて後、アルバイトで入社した会社でゼロからプログラミングを始めたと伺ったのですが、その時の流れなど教えて頂きたいです
中学生の頃からプロのミュージシャンになりたいと思っていて、高校生になって買ってもらったパソコンで300曲くらい作って、自分はまちがいなく天才だと思っていました(笑)。
いよいよ本格的に進路を決めなければいけなくて、でも「プロのミュージシャン」と書くわけにもいかず「教師」と書いていました。親が教師なので、なんとなく仕事のイメージができたんです。
大学はとても楽しくて、教育実習も子どもたちは生意気だけどかわいいし、「あー僕はこうして学校の先生になるんだろうな」と思いました。
でも結局、プロのミュージシャンになる夢を捨て切れず、大学卒業後もアルバイトをしながらバンド活動をしていました。とはいえ、京都での活動には限界がありました。状況を変えなければいけない「一度きりの人生!大失敗でもいいじゃん!」と、上京を決意しました。
横浜の弟の家に1週間くらい泊まり込んで仕事と家を探しました。
当時流行っていた着メロの制作の仕事に挑戦したかったのですが、未経験では採用されず。同じ会社がウェブ制作もしていて「HTMLできます!」と元気に言ったら、「なんか営業もできそうだし、じゃあ採用!」みたいな流れでアルバイト採用していただきました(笑)
アルバイトでゼロからプログラミングを学んだ
昔のウェブサイトってひとつのHTMLの中にPHPのプログラムがいきなり書かれていたりして、結構めちゃくちゃなものが多かったんです。
でも逆にそのおかげでHTMLを担当しているのにいつの間にかPHPも担当するようになったりして、どんどん覚えていきました。僕の成長と、テクノロジーの成長が噛み合っていたように思います。
社員数4-5人で20代が中心という小さな会社だったのですがめちゃくちゃ優秀な人ばかりで、0→1で自社サービスを立ち上げたり、実績なしから大手企業との取引を決めたり。そしてそれらを月数百万というビジネスに育てていくような人達でした。
とても刺激的で、僕の仕事に対する考え方は、この時のこの環境がすごく影響しています。
iモードなどのケータイ公式占いサイトを提供していたんですが、占いサイトってすごく
『イラスト』
『ライティング』
『データベース』
『占いの算出ロジック』
『デザイン』
『クライアントとの折衝や企画の提出・営業』
『運用による改善』
『サーバーのメンテナンス』
『ユーザーサポート』
など複合的なことに対応する必要があるんです。
しかも少人数の会社なので、ほとんどひとりでやらなきゃいけない。
先輩に手助けしてもらいながらとはいえ、イラストレータさんやライターさんとのやりとり、企画書にプログラミングにユーザーサポート、こんなにひとりでできて、僕は天才だなと思いました(笑)
お客さんに喜んでもらうBtoCの形を経験しながら、社内ツールを作ったりすることで社内で感謝されたりと、すごく幸せな仕事をしている実感がありました。
正社員になって、後輩も入ってきて、なぜか取締役に任命され、すごく刺激的でやりがいのある会社だったんですが、仕事を優先する環境だとなかなかプライベートの時間を確保できず、一度飛び出してみようと退職しました。上京した目的は音楽活動でしたからね(笑)
半年ほどバンドに専念した後、派遣社員としてプログラマーになりました。
当時としてはわりと最先端技術で、ケータイ向けに着メロや着うたを配信するサービスの大型リプレイスや、ケータイ動画配信サービスの立ち上げなどを担当しました。
リーダーシップを発揮しながらPMのような動きをしていた関係もあって、正社員にならないかと声をかけていただきました。
会社の環境も人間関係も、ものすごくよくて大好きな会社だったんですけど、仕事が忙しくなると当然バンドの時間は少なくなってしまって。もうすぐ30歳だけど、今のままで本当に後悔しないだろうかと自分に問いかけ、もう一度バンドに専念することにしました。上京した目的は音楽活動でしたから(笑)
ー 結構バンド中心ですね(笑) 最初の会社と合わせると、どれくらい勤めたんでしょうか?
最初の会社が4年くらい、2社目も4年くらい働いていました。
仕事の傍続けていたバンドは6年。少しずつお客さんも増えて、認められている実感もありましたが、やはり上を見ればキリがないし、冷静に考えれば「鳴かず飛ばず状態」。29歳の時にメンバー同士で話し合った結果、最後にしっかりとバンドに専念する期間を設けて、後悔することがないようにしようと思いました。
さらに技術レベルの高い会社に入社
思い切りバンドに専念した後は、思い切り仕事に専念してやろうと思いました。
縁あって、『感性』に着目して国内最大級のエンターテイメントデータベースを作っている会社に入社しました。音楽活動がきっかけで面接の機会をいただけたのですが、その面接がとても楽しくて、意気投合したのを覚えています。
さあ、これまでの経験を活かしていい仕事するぞ!と意気込んでいたのですが、最初に任された仕事がいきなり「ドメイン駆動設計」で、「なんですかそれ!?」とレベルの違いを実感しました…
これまで自分はすごく出来ていると思っていたのに、僕はもしかしてケータイのことしか知らなかったのかもしれない。データベース開発やレコメンデーション技術の世界に飛び込んだ時に、「もしかしたら何も知らないかも!?もう30歳になるのに大丈夫か!?」と焦り、必死に勉強しました。
勉強して勉強して、どうにか食らいついていったのを覚えています。
最終的には食らいついていけたので、やはり僕は天才だったのかもしれません(笑)
ー ちょいちょい天才アピールが入ってきますね(笑)
(笑)
徐々に社内でも認めてもらえるようになりました。すると、手を挙げると大きな案件でも任せてもらえるようになりました。
大型音楽ストリーミングサービスの立ち上げや、大手キャリア音楽配信サイトのプロジェクトマネージャーなど、億単位のプロジェクトを担当しました。
しっかりと物事を理解していないといけないし、システムは隅々まで知らないといけないというプレッシャーもあり、その上とんでもなく忙しかったのですが、とても充実した日々でした。
本当に僕は運が良くて、仕事にも仲間にも恵まれていました。会社が大好きで、辞めるかどうかとても思いつめました。でも日々、自分でサービスを提供することをイメージすると、ついにワクワクが抑えられなくなってしまったんです。「一度きりの人生!大失敗でもいいじゃん!」と、独立を決意しました。
ー ありがとうございます!それでは、少しずつRepsonaの話も出来ればと思います。
Repsonaの機能について
ー 使用してみて、Repsonaの最大の特徴は「ガントチャート」と「カンバン方式」が同時に使えることだと感じたのですが、何故そうしたのでしょうか?
僕自身がマネジメントをしていた時に、並行して活用していたので、視点を変えながら同時に使いたいなと思ったのがきっかけです。同時に使えるサービスが意外に少ないんですよね。
ガントチャートは期限の意識を持つことができまし、カンバンはタスクの状態を俯瞰するのに便利です。
海外のサービスでガントチャートとカンバンを同時に使わないのは、日本と仕事の仕方が違うからなのかなと想像します。
でも最近Twitterで海外の投稿を調べたりしていますが、ガントチャートとカンバンが同時に使えるツールを希望している声を結構見かけました。もしかしたら隙間なんじゃないか?と思ったりしています。
ー チームメイトのタブでは、メンバーに対してタグ付けが出来ると思います。その中でメンバーに変なあだ名や役職を付けたりと出来ますが、コミュニティの活発化を狙っていたりするのでしょうか?
僕は「仕事」というものが大好きなんですが、なぜなのかを考えてみると、仕事って自分がチームの中で活躍したり、チームで認められたり、建設的なコミュニケーションができたり、自分が成長していると感じると、すごく幸福な気持ちになるものだと思っているんですよね。
となると、チームや人に着目しながら「仕事」そのものを管理できたらすごく面白いなと思って。ゲームみたいにジョブチェンジしたり、仲間やモンスターがパーティに入ったりという概念が一緒に入ったら面白いんじゃないか!と思ったらワクワクしてきたんですよ。
メンバーのプロフィールの画面で、その人がどんな装備・スキルを持っていたりとかが分かる。
例えば、装備が『かっこいいスーツ』とかスキルが『JavaScript レベル99』だとか(笑)!
ただ、そんな妄想を膨らませていくと、10年あっても完成しない事に気づいたので、まずはとことん使いやすいタスク管理ツールとしてリリースしました。
そのとことん使いやすいタスク管理ツールとして、バシっと線が通った中で、利用者が遊んでいるという流れを作りたいです。
リアクションの機能も、もっとコミュニケーションにつなげたいと思っています。普段の仕事のやりとりで、ちょっとした「ありがとう」があるのって本当はとてもすごいことで、例えば半期で見返したときに、『めちゃくちゃ感謝されてるやん!「ありがとう」100回もらってるやん!』ってなったら、評価の仕方も変わると考えています。
タスク+評価、タスク+スキル など、仕事はタスク中心に動くものなので、振り返りや評価、人事のような機能も、Repsonaの世界観的に馴染むものだと考えています。「”人”を中心」というコンセプトはこういう意味合いを持っていて、コミュニティの活発化もその一環だと思っています。
ー チャート機能で活動状況など可視化されていますが、分析を前提に入れているのでしょうか?
チームメイトの数が増えると意外とサボるやつが出てきたりするんですよね(笑)。でもタスクの「保持数」が多いと、管理者にはその人が「忙しい人」に見える。なので、タスクを引き受けた数や処理した数を可視化して、よく動いた人がちゃんと評価されるようにしたいと思いました。
現状は簡易なものですが、今後タスクの重み付けなどを踏まえて、例えばベロシティ計測などができるような、より専門的な分析処理を入れていきたいと考えています。
ー カイゼンのタブでKPTを一括化出来るのは大きいと感じていますが、付け加えるキッカケなどあったのでしょうか?
プロジェクトには必ず終わりがあります。でも終わった後に振り返りを行わないプロジェクトって残念ながら結構あると思うんです。
ここにタブがあることで、振り返りの時間を持ちましょうというメッセージを送っているつもりです。
強いチームになるためには、振り返り頻度は高い方がいいと言われています。と同時に、面と向かって問題点というのは発言しにくいこともあります。何かあったら・問題があったらKPTに書いておいて~のように使ってもらえたらな嬉しいなと思っています。
ー 担当者と別に設定出来る、ボール機能がとても便利だと感じているのですが、思いついたキッカケなどはなんでしょうか?
サッカーに例えると、「誰がそのボールをシュートするのか?」を「担当者」と位置付けているのですが、ひとりで最後までドリブルしてシュートすることってほぼないですよね。
だから次々パスで回していくと思うんですが、これは僕の経験なのですが、Trelloだととりあえず全員関わってるから全員担当者とか、Backlogだと担当者を切り替えてボール回しとなって、「結局シュートするのって誰だ?」となりがちでした。責任の所在を明確にしたいという思いがあります。
ー Slackとの連携をした理由をお聞きしたいです
バイネームで「Slackと連携できるようにして欲しい」とのご要望が多かったためです。そして、僕自身もカジュアルでかわいらしい印象でサービス展開しているSlackがとても好きです。
現状、まだまだ簡易なものなので、Slackに投稿したらタスク化される等、カイゼンしていきたいと思っています。
ー 最後の質問になりますが、今後のRepsonaについて展望などお聞きしたいです
長期の目標を楽しく話してきましたが、機能として成立させようと思った時、まだまだ解像度が荒く実装レベルになっていないんですよね。
本当に求められているかどうかは、リリースしてみないと分からないため、まずは「この妄想をリリースできる形にするには」というところをよく考えたいと思っています。
フィードバックも数多いただいているので、それに真摯に対応しながら、「ゲームっぽくする」ような部分も、現状の利便性を崩さず、同時にツール内でもっと遊べるように、開発していきたいと思っています。
コンテンツマーケティングの一環として、プロジェクトマネジメントに関するメディアサイトも作りたいと思っています。
PMBOKを教科書にした体系だった本物のプロジェクトマネジメントの情報を提供しているメディアサイトです。
体系だっていて、本物なんだけど、堅苦しくない
初学者にもわかりやすく、プロジェクトマネジメントってこういうものなんだ!と理解できるサイトを、実際に億単位のプロジェクトマネジメントを担当してきた僕が作ったらどんな風になるかなと、また少しワクワクしています。
やりたいことはたくさんあるのですが、Repsonaを知ってもらうのが先か、実装が先かのバランスをとりながら取り組んでいきます。資金調達をしてスケールさせるのも面白そうですし、自分にとってどういう仕事の進め方が楽しいかな?と考えながら進めています。
想像以上に熱意を持った方が制作していた
今回お話を聞けたことで、会社員時代からものすごく楽しみながら仕事をされている方だと伝わってきました!
Twitterから受ける印象と話したときの印象が変わらず、とてもユーモアに溢れていて、気さくで話しやすい方だなと感じました。
今まで関わってきた案件も大きいものが多く、開発だけではなくプロジェクトマネジメントや営業まで経験されているので、機能としての便利さだけではなく、『ツールの観点から人の気持ちを変えていく』重要性に気づき自作し、リリースまでされているのは、すごい熱量で作っているのが伝わってきます。
今回の記事をきっかけに、タスク管理にRepsonaを導入するのを検討してみてはいかがでしょうか?

普段はゲーム開発に携わるフリーランスプログラマのエルです!
不思議なご縁から、今はインタビューの記事を中心に書かせていただいております。
職場の業務効率化をサポートする「カワリニ」というサービスも扱っておりますので、もし職場の作業効率が悪いかも?と感じていたり、実は相談したいことがあった!等、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
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